交通犯罪 悲しみの先に見えた「家族の光」

2008年2月に熊谷市で起きた飲酒運転による9人死傷事故で、両親を亡くした小沢克則さんと妻の樹里さんが事故後の体験や飲酒運転撲滅への思いなどを記した「交通犯罪 悲しみの先に見えた『家族の光』」(リベルタ出版)を出版しました。

自分たちの経験を語り継ぐことで、同様の被害がなくなるのと同時に、事件事故の被害者、遺族らの支援を考えるきっかけにもなればと願っています。

小沢さん夫妻が本の出版を計画したのは2年ほど前。

事故で突然両親を失い、悲しみの中、葬儀や公判の準備、マスコミ対応などに追われたとき、「過去の実例」がないことの不便さを感じたから。

「分からないことが分からない状態だった」と樹里さんは当時を振り返ります。

小沢さん夫妻は事故車両の運転手、同乗者、酒類提供者と三つの裁判を経験。

中には「全国初」という前例のないものや最高裁まで争った裁判も。

飲酒運転事故に正面から向き合い、多くのことを経験。

一歩ずつ前に進みながら、この春に全ての裁判が終結しました。


本では事故直後の家族の様子から裁判への準備、飲酒運転をさせないための取り組みなどが、心情を交えながら、細かく記されています。

「同じように苦しんでいる人に『こういったやり方もあるんだ』ということを伝えることができたら」と克則さんは期待しています。

「自分は家族の支援者だったと思っている」と樹里さんは自分をそう表現。

事故で大けがを負ったきょうだいを見舞う際、病室の前で涙を拭い、気丈な姿できょうだいと接した克則さん。

その姿を見て樹里さんは「支えていかないと」と決意し、夫やきょうだいたちを支えてきました。

だからこそ「被害者支援をする人にも読んでもらいたい」と樹里さんは願っています。

約5年半の間、悲しみにくれる一方、家族の絆を確認することもできました。

そんな姿も、記されています。

しかし、これで全てが終わったわけではありません。

「加害者、被害者が出ない社会が一番の望み。飲酒運転がなくなり、事故のない社会になってほしい」と克則さんは話してくれました。


悪質な飲酒運転の暴走車に父母を殺された夫婦が、重い障害を負わされた弟妹とともに、「飲酒運転をした者」「させた者」を3つの刑事裁判で徹底追及。

事件の悲しみと裁判の5年間を乗り越えた先に見えた「家族の光」。

「飲酒運転をさせない環境づくり」に奮闘した一家の涙と感動の物語。

単行本: 254ページ

出版社: リベルタ出版 (2013/07)

ISBN-10: 4903724387

ISBN-13: 978-4903724386

発売日: 2013/07

商品パッケージの寸法: 19.2 x 13.2 x 2.4 cm

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