釣月亭取り壊し
石川県小松市今江町を南北に流れる前川(まえがわ)のシンボルとなってきた民家「釣月亭( きんげつてい)」が年内に姿を消すことになりました。
川にせり出して船着き場があり、昭和40年代まで舟運(しゅううん)で栄えた前川の記憶を伝える名所。
築約70年と老朽化が激しく、護岸整備を機に所有者が取り壊すことを決めました。
前川べりで船着き場を備える唯一の建物で、保存を働き掛けてきた住民からは惜しむ声が上がっています。
釣月亭は、JR線の下流側にあり、今江町文化協会によると、1945(昭和20)年ごろ、小松城の石垣や農家の古材を利用して建てられた木造2階建て一部平屋建ての建物。
敷地内に小松天満宮宝蔵の古い扉などを用いた茶室「吸濤庵(きゅうとうあん)」や名木を集めた庭園を備えています。
長さ約1・2キロの前川は、67年の加賀三湖干拓工事で今江潟が埋め立てられるまで 、今江潟と木場潟を結ぶ舟運の大動脈として栄え、舟が住民の足となっていました。
釣月亭には、床下に船着き場が設けられ、来客は、柱に舟をつないで庭園を通って釣月亭に移動しました。
今江町史には、50年11月に大茶会が20日間にわたって開かれ、金沢市出身で文化賞受賞者の越沢宗見氏ら著名な茶人らが県内外から訪れたことが記されています。
前川では、県などが川上から護岸改修を進めており、2010年度に国道305号~JR線間の1期区間約300メートルの整備が完了。
今後は、JR線から下流の整備が計画され ており、町内に住む所有者が維持管理も困難になってきたことから取り壊しを決断したそうです。
釣月亭の文化財指定を求める町民もいたが実現せず、町文化協会の金戸隆幸さんは「安全面を考えると河川改修は必要だが、地域の宝がなくなるのはさみしい。釣月亭 の存在を語り継いでいきたい」と話してくれました。
川にせり出して船着き場があり、昭和40年代まで舟運(しゅううん)で栄えた前川の記憶を伝える名所。
築約70年と老朽化が激しく、護岸整備を機に所有者が取り壊すことを決めました。
前川べりで船着き場を備える唯一の建物で、保存を働き掛けてきた住民からは惜しむ声が上がっています。
釣月亭は、JR線の下流側にあり、今江町文化協会によると、1945(昭和20)年ごろ、小松城の石垣や農家の古材を利用して建てられた木造2階建て一部平屋建ての建物。
敷地内に小松天満宮宝蔵の古い扉などを用いた茶室「吸濤庵(きゅうとうあん)」や名木を集めた庭園を備えています。
長さ約1・2キロの前川は、67年の加賀三湖干拓工事で今江潟が埋め立てられるまで 、今江潟と木場潟を結ぶ舟運の大動脈として栄え、舟が住民の足となっていました。
釣月亭には、床下に船着き場が設けられ、来客は、柱に舟をつないで庭園を通って釣月亭に移動しました。
今江町史には、50年11月に大茶会が20日間にわたって開かれ、金沢市出身で文化賞受賞者の越沢宗見氏ら著名な茶人らが県内外から訪れたことが記されています。
前川では、県などが川上から護岸改修を進めており、2010年度に国道305号~JR線間の1期区間約300メートルの整備が完了。
今後は、JR線から下流の整備が計画され ており、町内に住む所有者が維持管理も困難になってきたことから取り壊しを決断したそうです。
釣月亭の文化財指定を求める町民もいたが実現せず、町文化協会の金戸隆幸さんは「安全面を考えると河川改修は必要だが、地域の宝がなくなるのはさみしい。釣月亭 の存在を語り継いでいきたい」と話してくれました。