トキ移送・多摩動物公園-佐渡トキ保護センター・放鳥候補

トキの分散飼育が行われている多摩動物公園（東京都日野市）で生まれたトキ６羽が佐渡市の佐渡トキ保護センターに移送されました。

多摩動物公園からの移送は今回で５回目。

今後、放鳥候補として飼育されます。

分散飼育は２００７年から、鳥インフルエンザなどの感染を防ぐ目的で実施。

多摩動物公園や長岡市など全国４カ所で行われています。

多摩動物公園には13羽が飼育され、このうち今回移送された６羽は、今春生まれた雌雄２羽ずつと、３歳の雌雄。

木箱に入れられて出発し、午後３時半すぎ佐渡トキ保護センターに到着しました。

その後、飼育用のケージに放たれ全羽とも元気な様子。

移送前に行った鳥インフルエンザの簡易検査は全羽陰性でした。

また、佐渡トキ保護センターからも１歳の雌雄が多摩動物公園に向け出発。

佐渡トキ保護センターの金子良則獣医師は「６羽が無事に届いて良かった。センターから送った２羽は、繁殖に向けて頑張ってほしい」と話しました。

今後、分散飼育している他３カ所とも相互移送を行う予定です。

多摩動物公園では、環境省が進めるトキ保護増殖事業に協力するため、佐渡トキ保護センターから2007年に２ペア、2010年に１ペアと１羽のトキを預かり非公開での飼育を開始しました。

今年は当園で繁殖した３歳のトキ２羽と今年誕生したトキ４羽を佐渡トキ保護センターへ移送し、佐渡トキ保護センターからは新たに２羽のトキがやってきます。

多摩動物公園から佐渡へ移動するトキ

・移動日
2012年11月24日（土）

・移動先
佐渡トキ保護センター

・移動個体
オス　2009年5月4日生まれ
メス　2009年5月12日生まれ
メス　2012年4月28日生まれ
オス　2012年5月9日生まれ
オス　2012年5月9日生まれ
メス　2012年5月11日生まれ

佐渡から多摩動物公園へ移動するトキ

・移動日
2012年11月25日（日）

・来園個体
オス　2011年４月28日　佐渡トキ保護センター生まれ
メス　2011年５月26日 佐渡トキ保護センター生まれ

※上記来園個体でペアを形成し繁殖に取り組みます。

移動経緯

多摩動物公園は、2007年から、トキ保護増殖事業計画に基づき、鳥インフルエンザなどの感染症による絶滅の危機の回避などを目的に分散飼育を受け入れ、５年連続順調に繁殖をおこなってきました。
今回受け入れる２羽の移動目的は、新たな繁殖に向けての移動です。
また、当園から佐渡トキ保護センターに移動する６羽は、今後の放鳥計画により放鳥される予定です。

当園の飼育個体数

今回の移動・来園の後、多摩動物公園のトキは９羽（オス５、メス４）となります。

2012年の繁殖状況

佐渡トキ保護センターおよび佐渡トキ野生復帰ステーションと、多摩動物公園を含む４つの分散飼育地をあわせて、2012年の繁殖期は国内で50羽のトキが育っています。